親指の爪が上にくるグリップです。このタイプは大きな音を出すには適していますが、スティックの反動が少なくなる欠点があります。
ティンパニ奏者がこのような持ち方をすることから「ティンパニ・グリップ」という呼び名もありますが、実際のところティンパニ奏者によってグリップは異なります。
僕も吹奏楽でティンパニをしていましたが、割と自由にグリップを変えていたので、人によって変わるかと思います。
フレンチ・グリップの最大の利点は、日本的奏法であれば、スティックのバウンドコントロール(フィンガー・コントロール)が容易に行えるところにあります。
親指と人差し指を支点にし、バウンドしたスティックを中指、薬指、小指を使ってうまくはじくことで、細かいフレーズや高速プレイに対応できるのです。
ただし、モーラー奏法を主体とされている方にとってはあまり使うことがないグリップかもしれません。
メリット
- 音が暴れにくく、粒を揃えやすい
- ストローク時に腕全体の重みがスティックに伝わりやすい
デメリット
- 他の持ち方に比べ、手首の可動域が極端に狭くなる。
- スナップによる音量調節が難しいため、大音量を出すのには向かない。また、親指と手首がバウンドのストッパーになるため、必要以上に強打するとケガのもとになる。
- モーラー奏法では外転によるヒットの際に、フレンチグリップまでもっていくと、あまりスティックリバウンドがとれない。
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